東トルキスタンに自由と平和を


1.宗教及び祭り
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ローズ祭
 イスラム暦の断食月であるラマダーン(9月)明けの祭りで、10月1日に行われる。
 断食月の1ヶ月の間、ムスリムは毎日夜明け前に食事をし、日中は飲食をすることは禁止されている。日没後に水を飲んで断食明けの祈りを捧げた後、食事を行うことができる。
 ラマダーンの終わりに、断食明けを祝ってローズ祭が行われる。
 この日のために、人々は1週間ほど前から家の中をきれいに掃除し、とっておきの服を用意する。また祭りのために、女性はさまざまなお菓子やナンなどの食べ物が準備し、男性は親や妻や恋人へのプレゼント、子供達への小遣いなどを用意する。
 祭りの朝は、男性達はモスクに集まって断食明けの礼拝を行う。その後、自分の家族の墓参りをし、牛か羊を屠り、それから親戚や友達の家に挨拶に回って、にぎやかに祭りを過ごす。

クルバン祭
 ローズ祭から70日後、イスラム暦12月10日に行われる犠牲祭。イスラム教最大の祭りである。
 この祭りの由来は以下のコーランの記述である。

 預言者イブラーヒーム(アブラハム)は、アラーへの生贄として自分の息子イスマーイール(イシュマエル)を捧げるよう、夢の中で命じられた。イブラーヒームはそのことを息子に伝えると、息子はそれがアラーの意思であるからとして、それに同意した。そして、イブラーヒームが息子を殺そうとしたそのとき、アラーは天使を遣わし一頭の羊を与え、イスマーイールの代わりにそれを生贄にするように命じた。
 (ユダヤ教・キリスト教では、アブラハムが息子イサクを生贄に捧げようとした、となっている。イサクはイシュマエルの異母弟。)


 この故事に基づいて12月10日に行われる犠牲祭がクルバン祭である。
 この日は、聖地メッカへの大巡礼の主な過程を終えてからお祝いするものであり、状況が許さずメッカへの巡礼ができなかった者は、それぞれの土地で祭りを行う。
 当日の朝、人々は晴れ着を着てお祈りをし、親戚の墓参りに行ってからモスクに集まって礼拝を行う。その後集った人々はお互いに挨拶をし、家に戻ってからクルバン祭りのための牛や羊を屠って犠牲とする。その犠牲とされた肉は料理され、訪問客や招いた客人にもてなされる。
 クルバン祭の日には、近所の人や親戚、友人だけでなく、日ごろ会えない遠方の親戚、友人をも訪問する。祭り期間は、各種の楽器にあわせて歌や踊りが盛大に行われる。

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