東トルキスタンに自由と平和を


5.音楽と舞踊
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ムカム
 ウイグルムカムは伝統楽器のオーケストラによって演奏される組曲であり、2005年にユネスコの世界無形文化遺産に登録された。3部分から構成されており、各部分は、チョン・ナグマ、ダスタン、マシュラプと名づけられている。
 チョン・ナグマは「大曲」という意味であり、独唱者が拍子なしに歌うところから開始される。
 ダスタンは「叙事詩」という意味であり、通常4〜5曲が歌と楽器で演奏される。
 マシュラプは「舞曲」を意味し、3〜5曲が歌と楽器で演奏され、このときに伝統的な舞踊が演じられる。地域の祭りであるマシュラプのときに、この部分からの曲が単独で舞踊曲として演奏されることが多い。

 ムカムは東トルキスタンの地域ごとに複数の伝統が存在し、ハミ・ムカム、トルファン・ムカム、イリ・ムカム、ドラン・ムカム、カシュガル・ムカムなどがある。
 このなかで、カシュガル・ムカムが12ムカムという名でよく知られている。12の旋法から成るムカムから構成されており、全部で300近くの曲から成る。1つのムカムの演奏に2時間ほどかかるため、すべてを演奏すると1日近くかかるといわれている。
 12ムカムの伝統は、16世紀のヤルカンド・ハン国の宮廷音楽に遡る。第2代スルタンのアブドゥラシードのもと、その妃であるアマンニサハンと師匠のキディルハンによって、12ムカムの基礎が築かれたと言われている。

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