ラビアさん山口講演

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アムネスティ・インターナショナル 全国スピーキング・ツアー2007
私たちは、「テロリスト」じゃない。
~「反テロ」戦争と新疆ウイグルの人権~
 
kasaemonさんのブログ「にょきにょろ」11月21日の記事12月8日の記事
を転載させて頂きました。


ラビア・カーディルさん講演会

日曜日にラビア・カーディルさんの講演会に行ってきました。
アムネスティが主催したものなのですが、
(http://www.amnesty.or.jp/modules/wfsection/article.php?articleid=1470)
田舎と言うこともあり、参加者は30人いたかなという感じでした。
トレーナーにスウェットパンツをはいたむさ苦しいおじさんが司会をするという異様な空間の中、会が始められました。
(なんでも、久々に「全国公演ツアー」の会場として参加するということでした。)
さて、i-morleyで聞いたとおり(*1,*2)、ウイグル民族は中国政府に未だに弾圧されていて、それが厳しくなっていると聞かされました。
卑劣なイリ事件などの話が出てきました。
 
さて、ラビアさんはとても品のいい方なのですが、胸の内に秘めてる物はとても大きく、スピーチはとても力強いものでした。
音声だけを聞くのと、実際にお目にかかるのとでは大いに違うのだな、とはっきり思えました。
そして、日本語に通訳なさっている方が日本語がうまいのが驚きです。変な訛りがないところが驚きです。どうやって勉強したのでしょうか・・・
さすがに何回も同じようなことを言っているのでしょうか、通訳が少々うまくできすぎているなというところもありました。
さて、ラビアさんの息子さん4人と娘さん1人が未だに新彊ウイグル自治区にいらっしゃって、そのうち息子さん2人が刑務所に入っておられるそうです。
ラビアさんの活動によって、刑務所の中にいる息子さん達の処遇が悪くなるそうです(が、やはり刑務所での息子さんの様子は「わからない」とのこと)。
そのウルムチの娘さんから電話があって、状況をいろいろ聞いたというあたりの話は非常に辛い物がありました。
しかし、質疑応答の時間の時、「息子さん達はラビアさんのことをどう思っていると思うか」との質問に対する答えが、
「子ども達は私のウイグル民族を救う活動を理解し、賛同してくれていると思う」
であったのがやはり印象深く、本当にラビアさんは力強く、ぶれない方なんだと思いました。
ウイグル語でしか話せない大学教授が無職になり生活に窮している今の状況でウイグル民族・文化はどうなってしまうのか、消滅するしかないのか。
この21世紀情報化社会においてあまり情報が伝わってこないウイグル地域ですが、無視することは未来に対して、そして多様性が共存できる世界に対して無責任な事になるだろうと思います。
今回、講演会に参加した方は福岡県や広島県から来られた方もいらっしゃったようですが、多くの方が(見た感じですが)アムネスティーの会員の様でした。
まぁ、別にアムネスティが嫌いなわけではないのですが、質疑応答の一番最後に、「質問ではなく、自分の意見を述べさせてください」と断った上でこう発言された方がいました。(きちんとメモしたわけではないので要点だけ書きます)
「中国政府は石油やレアメタルなどの資源を獲得・支配するために独立志向のあるウイグル地域を厳しく統治している。一方で日本はその資源を輸入しその恩恵にあずかっている。我が国政府は恥ずかしい存在だ。そこで、ウイグル地域の締め付けを緩くするためには我々がそういうものに頼らず、自分のことは自分で出来る社会(「地産地消型工業社会」とでも言うのでしょうか)を構築すべきであり、政府はそのような社会の構築を支援すべきであると思う」
それに対しラビアさんは「ありがとう」とおっしゃってました。(なんと通訳したかは謎です)
そして、例の司会者の方が
「最後に見事に締めくくっていただけたようですので、質疑応答の時間はこれぐらいにさせていただきます」 となりました。
いいのか?これでいいのか?これが解決策になっているのか!? って思えたのですが、場の雰囲気はこれにて終了の感じでした。
そういえば、質疑応答の時間に募金してね☆と募金箱が回ってきました。何でもラビアさんの日本全国公演ツアー(「スピーキング・ツアー」と言うそうですが)には150万円がかかるそうで、募金して欲しいとのことでした。
もしよかったら、これをお読みになった方も募金なさってくださいね。
最後にラビアさんからこのサイト(だと思います)を紹介されました。ここに書いておきます。
真silkroad? :http://kok2.no-blog.jp/tengri/

註:
*1 http://i-morley.com/blog/2007/11/post_1117.html
*2 http://i-morley.com/blog/2007/11/post_1118.html


ラビアさんがおっしゃったことを軽く書き留めておいた物があるので、それから時系列に沿ってここに入力してみたいと思います。
 

  • 「民主主義国家のお陰でここにいる」
  • 「有名な政治犯が生きて出て来られるのは初めてではないか」
  • 「中国の自治法では固有の言葉を使ってもいいにもかかわらずウイグル文字の使用は禁止されている」
  • 「(ウイグル文字を使って研究していた)ウイグル人の大学教授は無職になった。」
  • 「ウイグル人が900万人のうちカシュガルに住む24万人の未婚女性が『中国』へ移住させられた。また綺麗な女性から移住が命じられた」
  • 「在米中国大使曰く『強制移住はありえないことだ』」
  • 「最近は移住を命じられる年齢が16歳から14歳に低年齢化した」
  • 「ウイグルでは麻薬とエイズウイルスが蔓延している」
  • 「我々は中国人に何をした? - 土地を与えた」 (土地は民族の源になっているともおっしゃっていたような気がします)
  • 「上海協力機構に加盟している国々がウイグル人を弾圧している」
    (ウイグル人強制移住について)「タリム盆地側に移動させられる。知識人→富裕層→宗教家の順に移住させられる」
  • かつて、鄧小平曰く『4人組のせいでウイグルが貧しいのだ』。 また、無罪(えん罪)の人の解放をした。しかし、それは全体の0.1%だった

(ここからはラビアさんの環境について)

  • 「周りのウイグル人のひとはあまり商売に熱心ではなかったので、ライバルが存在せずにビジネスをすることができた」(中国で7番目に裕福な実業家になったそうです)
  • 「主に旧ソ連国とやりとりをしていた。『中国』とは文化的隔たりがあった」
  • 「規定の数倍も納税をした」
  • 「裕福になれば、民族が救えると思った。中国の言うことを聞いて民族を興そうと思った」 (7階建てのショッピングセンターを作ったそうです)
  • 「(その時、ウイグル地域が発展しないのは)地方政府の怠慢のせいだと思っていた。だから中央政府には訴えなかった」
  • 「生活の苦しさを訴えると『反共産分子』だとされる」
  • 「中国の教科書には『ウイグル人は外来民族』と書いてある。そのため最近では漢族に『この土地から出て行け』と言われる」
  • (日本人に期待すること) 「ウイグルへの支援、ウイグルへ実際に旅行し人々に紹介して欲しい」
     
    とメモをそのまま載せてしまいました。
    「見にくい!ちゃんとまとめんか」とおっしゃられる方、あらかじめ申し上げておきます。すみません。
    とにかく事が事なので、嘘は書いてはならないと思いまして、
    その場でメモしたこと以外は基本的に書かないという方向で行きたいと思います。

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