東トルキスタンに自由と平和を

■独立記念行事
 東京大会
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第二部
1.東トルキスタン問題の概要
評論家・安藤 幹 氏

共産主義は戦争でもないのに一億人もの人間を殺してきた、とんでもない思想である。
今年中国はウェブページ上で「新疆」誕生50周年のお祝いをし、分離不可の地であることを内外に示すキャンペーンを張っている。
新疆という言葉の意味は、中国語で新しい領土という意味なので、今後、東トルキスタンの呼称を使いたい。

東トルキスタンはかつてのシルクロードの舞台であり、3つの山脈と、それぞれの山脈に挟まれた盆地からなる、厳しい自然環境の地である。
ウイグル人は遊牧から定住に移行した民族であり、優れた独自の文化を持っていた。例えば鍼治療や文字である。ウイグル族固有の文字は3種類あったが、そのうちの一つがトルコ系言語の文字の基本となった。
東トルキスタンの民族の構成はウイグル族と漢族が多くを占め、他にもカザフ、キルギス、回族、タジク、モンゴル族などがいる。中華人民共和国成立以降に、大量の漢民族の流入があり、ウイグル族の文化や歴史などが抹消されようとしている。元々漢族は人口の数%に過ぎなかったのが、現在では半数近くを占めるまでになっている。
中国が東トルキスタンを手放さない理由は、地下資源とロプノールの核実験場のためである。地下資源については地域内で採れる石油、ガス、石炭は、国内の生産に占める割合がそれぞれ1/4、1/3、1/3にもなる。また金、銀、鉄も豊富であり、最近では銅の鉱床も見つかった。また東トルキスタンは核実験場だけでなく、核廃棄物の投棄場にもなっている。処理場ではなくて投棄場である。付近の住民に奇形児が生まれているとの報告もある。

つい先日出されたアメリカ政府の中国委員会は年次報告書で、中国政府が公言していることに反して、国内の人権の取扱に改善は見られないと報告している。
中国政府は東トルキスタンでの歴史教育を完全にコントロールしており、自分たちの都合の良い歴史を教えている。学校教育は数学や科学のような実際の学問よりも政治教育に力が入れられている。
学校教育で使用される言語は中国語で統一され、小中学校も中国の学校へ統合された。学校の教師が足りないにも関わらず、中国語が出来ない教師は解雇された。またウイグル人の中でも高学歴な人々は強制的に他の地域に移され、東トルキスタンのために働けないようにされている。
実際に話し言葉として使う人がいないという理由で、アラビア語の教育も禁止されてしまった。コーランはアラビア語で書かれており、実質はコーランを読めなくするための措置ともいえる。また宗教を単なる文化・習慣として取り扱うことを強要し、宗教として教えることを禁止している。

中国共産党のまやかしには次のようなものもある。

・ウイグル人の不満は経済格差によるものであり、豊かになれば独立など志向しなくなる。
・ウイグル人は、先進的共産主義人民(漢民族)の指導によって幸福が得られるのであって、漢民族の大量の移民はこのためである。
・資源は国家のものである。そして国家は人民のものである。よって資源は人民のものである。


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