東トルキスタンに自由と平和を


不当な逮捕、拘禁、死刑
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東トルキスタンで行われていること

 東トルキスタンでは、拷問や恣意的拘禁、不公正な政治裁判などの人権侵害が続いている。当局はテロとの戦いということを口実に、また「厳打」キャンペーンも利用して、抑圧をより強化させている。
 他の地域と比べても、「分離主義者」や「テロリスト」とされた政治犯が多数逮捕され、長期に渡る拘束や、処刑された人も多数いる。今でも「良心の囚人」を含む政治犯数千人が、不当に拘束されている。

   日本の大学院生であったウイグル人の良心の囚人、トフティ・トゥニヤス氏は、国内にいたときには、少数民族の歴史・文化などを調査研究し、民族政策策定のために諸提案を行なう職務にあった。1990年から3年間来日し、その間の研究成果として『ウイグル歴史文化研究』がまとめられている。1995年に再来日し、東京大学の博士課程でウイグル史の研究をしていた。研究のために1998年2月に一時帰国した最中に逮捕され、「分離主義扇動」と「国家機密不法入手」との罪名で11年の刑を言い渡され、現在も服役中である。しかし、彼の行った「国家機密不法入手」とは、自治区公文書館の歴史資料目録のコピーを取ったということで、この一事だけで判決書が出されている。

 ラフト人権賞受賞、ノーベル平和賞候補となったウイグル人レビヤ・カディール女史は、当局によって逮捕されるまでは中国国内有数の資産家であった。彼女はウイグル人女性の職業的自立を促すために会社を設立するなど、女性の権利を確立することに大いに貢献した。1999年8月に「国家機密漏洩」の罪状で8年の刑を受け拘禁されたが、国際的な注目が彼女に集まったこともあり、人権侵害を糾弾されることを恐れた中国共産党は、2005年3月に突如彼女を釈放した。その後アメリカに渡り、世界ウイグル会議の会長に就任するなど、民族運動の代表的な立場に立っている。中国は報復措置として、2006年に彼女の子供を逮捕し、懲役刑を課している。

 カナダ国籍をもつフセイン・ジェリル氏は、独立運動組織のメンバーであるとして収監されていたが、脱獄、亡命し、2005年にはカナダの市民権を取得した。 2006年3月に旅行中のウズベキスタンで拘禁され、6月に中国当局に引き渡され、現在はウルムチに収監されている。法廷でのカナダ外交官の傍聴や、カナダの彼の弁護士との面会も許可されておらず、カナダ人としての彼の権利が侵されている。

 「労改基金会」のレポートによると、東トルキスタンには確認されているものだけで刑務所が46、労働改造所は9箇所存在している。工業製品製造、採炭、農場耕作、紡績などが行われ、監獄や労働改造所と結びつかないような企業名(新疆第三機械工場、ウルムチ日用品加工所など)で、それらの製品が輸出されている。

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