東トルキスタンに自由と平和を


4.食文化
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 東トルキスタンの人々、特にウイグル人の食生活、料理などについて述べる。
 ウイグル人の食事は習慣として日に三度で、朝昼はナンとお茶程度で、夜に食事を作って食べる。現在では日中も食事を作って食べるようになってきた。偉い順にダスティハンと呼ばれる食布を囲んで座り、食事をとる。
 一般的に小麦や米を主食とし、肉類や乳製品を好む。料理の種類は多く、ナンやピラフ、麺類、まんじゅう、焼肉などがある。果物もよく食べ、ウリ、スイカ、ブドウ、リンゴ、ナシ、アンズ、ザクロなどが好まれる。肉は主に牛や羊、鶏やアヒルなどが食べられる。ブタやロバ、肉食動物や猛禽類、死んだ動物、血が十分抜かれていない肉などは、宗教的にタブーとされている。

  チャイ(茶)
 東トルキスタンの人々に伝統的に飲まれてきたのが、チャイと呼ばれる茶で、よくミルク茶にして飲まれる。客が来たときには、まずチャイとナンが振舞われる。チャイに使われるのはカラ・チャイという紅茶であり、これにミルクを入れるのが一般的。民族や地方によっては、使用する茶や作り方、加える材料などが異なる。

  ナン
 ナンは日常の主要な食品であり、2千年以上の歴史がある。小麦粉を主な材料とし、ゴマ、タマネギ、卵、植物油、バター、ミルクなどが加えられる。さまざまな種類があり、使用する材料も豊富である。材料や製法、形状などによって名称も異なっている。
 もっとも大きいナンはヘメック・ナンといい、直径40〜50cmもある。これを作るには大きいもので1〜2kgもの小麦粉を必要とする。お祭りや結婚式のときに作られる。
 一番小さいナンはトカチ・ナンといい、直径10cm、厚さ1cm程度である。日常よく食べられる他、長期保存もできるため、旅行のときなどにもよく持っていかれる。伝説では唐僧が仏典を求めてゴビ砂漠を渡るときに携えたのがこのナンだったという。
 もっとも厚く中央に穴があいたナンをギルデ・ナンという。ウイグル人が好んで食べるナンで、表面は硬くパリパリし、中は柔らかくもちもちしている。

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